Hib(インフルエンザ菌b型)

病気に感染したときの症状など

ヒブが鼻やのどから入って、脳を包む髄膜(ずいまく)、のどの奥の喉頭蓋(こうとうがい)、肺などに炎症をおこします。
ヒブが脳を包む髄膜について炎症を起こすと、細菌性髄膜炎を引き起こします。細菌性髄膜炎は、脳の中にも膿がたまったり(膿瘍)、脳脊髄液(のうせきずいえき)が増えたり(水頭症)することもあります。早期の症状は熱と不機嫌くらいで、血液検査をしてもかぜと区別できないことも多いのです。このため診断が遅くなりがちです。その後、ぐったりする、けいれん、意識がないなどが出てきます。そのうえ、抗菌薬が効かない耐性菌も多く、治療は困難です。亡くなる子どもも2~5%いて、脳の後遺症が30%くらいに残ります。また、後遺症が無いように見えても、中学生頃に軽度の知能低下が分かることもあります。

喉頭蓋炎になるとたいへん重症になり、空気の通り道が狭くなり、窒息して死亡することも少なくありません。

予防接種の種類

不活化ワクチン

接種後の副反応

接種部位が発くなる・腫れる・痛むなどが主なもので、ときに軽い発熱が起こることもあるが、心配はほとんどありません
いずれも一時的なもので、数日間で消失することがほとんどです。

その他

ヒブワクチンは2011年から公費助成が始まり、2013年度から定期接種となりました。公費助成以降、細菌性髄膜炎の発生率は減少し、2014年度はヒブによる髄膜炎が発生しませんでした。これは、ワクチンによる予防効果と考えられます。